読書レビュー「となりのしげちゃん」星川ひろ子 お母さんのお友達へのダウン症の説明になるほど!と思った写真絵本
ダウン症の息子Uが産まれてから約2年間でダウン症関連の書籍を50冊以上読んだ僕が、
その一つ一つを紹介していく読書レビューコーナー!今回はコレ!!
夏休みに札幌市中央図書館の書庫からひっぱりだしてもらって借りて読んだ一冊を紹介します!
お母さんのお友達へのダウン症の説明になるほど!と思った写真絵本です。
「となりのしげちゃん」写真·文 星川ひろ子/小学館(1999)
年長さんのあらたちゃん目線の、3歳児クラスのダウン症児“しげちゃん”のお話
しんまち保育園の年長さん·あらたちゃんの隣のおうちに引っ越してきた、三才児クラスせみ組のしげちゃん。
あらたちゃん目線でダウン症のしげちゃんの、保育園での様子や成長が綴られていきます。
言葉がうまくしゃべれないしげちゃんだけど、
いつもゆっくりとした時間のなかで元気に保育園に通っている。
運動会のパズルゲームでペアになったしげちゃんとあらたちゃん。
練習や当日も直前まで全然動かずに困ったけれど、本番元気に走り出して、
先生やお父さんお母さんもみんなビックリしてよろこんだこと!
しげちゃんが初めて「あーちゃん」と名前を呼んでくれたこと、
そしてあらたちゃんの卒園のプレゼントをしげちゃんがつくってお別れ会で渡してくれたことなど、
しげちゃんの様子や成長が、あらたちゃん目線で伝わってきてほっこりして感動します!
しげちゃんのお母さんのダウン症の説明になるほど!
あらたちゃんがしげちゃんのお母さんに
「なんでしげちゃんはせみ組のみんなみたいにおしゃべりしないの?びょうきなの?」
と聞いたときに
「ううん。びょうきじゃないのよ。そのうちきっとしゃべってくれると思うの。
なんでもゆっくりとおぼえていくから。」
という返答、
そして「どうしてゆっくりなの?」に対し
「そうだなあ。みんなお父さんお母さんから体をつくるための地図をもらって生まれてくるんだけど、
しげきはその中にちょっとおまけがあってねぇ、それで時間かかかっちゃうんだよ」
という返答に、なるほどなるほど…なるほどなあ!!と思いました。
僕もこれからUくんがもう少し大きくなったら、周りの同じくらいの年齢の子はできていることが、
Uくんはできていないことがどんどん増えてくるかもしれないけど、
それについてお友達などに聞かれた時、ズバり
「ダウン症という障がいを持っているんだよ」
と説明するよりも、この本のような伝え方をしたいなあと思いました。
僕が娘にUくんのことを伝えた時のことも思い出す…
確かに僕も愛する娘(つまりUくんのお姉ちゃん)にUくんのことを伝える際も
ズバリ!「ダウン症」とか「障がい」とか言うストレートな言葉は、最初はあえて使わなかったけれど、
それは当時小学6年生というお年頃で、そうした言葉を知らないわけではないだろうけど、
正しく知っている、理解しているわけではないだろうし、
そうした言葉から連想される変な先入観よりも、
ありのままの目の前の弟を、まずは自然体に感じてほしかったということもある。
(その時のことはまた改めてブログにまとめたいと思いますが…)
しげちゃんのお母さんは年長さんのあらたちゃんにわかりやすい表現をしようとして
そうした言葉選びになったのかもしれないけれど、
僕もそうした時はズバリとした言葉から伝わる先入観を生み出すことなく、
自然体のUくんの姿を感じて、構えずに捉えてもらい、かかわってもらえるような、
そんな言葉選びをしたいなあと、とても参考になりました。
ぜひ、たくさんの子ども達に読んでほしい1冊!
これはぜひ書庫にしまっとかないで、たくさんの子ども達にも読んでほしいぞ!
と、いちダウン症児の親としては思いましたが。
札幌市中央図書館の関係者がこのブログを見ることはないかもしれないけど、
もしいたら、ぜひ書庫から引っ張り出して、たくさんの子ども達の目の届くところに置いといて下さい!
ぜひぜひお願いします!!
そして、ネットでも買えるみたいですよ!
なかなかオススメの写真絵本です!!
今後もいろんなダウン症関連の書籍を紹介していきます!
こんな感じで、今後も色んなダウン症関連の本を不定期的に紹介していきますね~~!
詳しくはロードマップを作ってみたのでぜひご参照ください!
なんせ、ネタはすでに50冊以上分ありますからね…(笑)
ちなみにロードマップに載っていない本はまだ読んでいないので、
もしおススメの本などあったら、逆に教えて下さ~い!よろしくお願いします!!
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