ドラマ2で日本中を魅了した『半沢直樹』、原作小説最新刊『アルルカンと道化師』読んだ!レビューします

ドラマ2で日本中を魅了した『半沢直樹』、原作小説最新刊『アルルカンと道化師』読んだ!レビューします
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黒田昌樹
北海道札幌市出身の双子の弟。 双子忍者“双龍(ツインズ・ドラゴン)”の青い方。 道産子ヒーロー“舞神ソーランドラゴン”プロデューサー。 その他、双子スタントマン、双子スーツアクター、双子アクションパフォーマーとしても活躍中!座右の銘は「一人ひとりがヒーローだ!できることからはじめよう」「地域に、日本に、世界によりよい未来をつくるために"できることから"行動する"ヒーロー魂"を持った人を増やす」と言う信念と夢を追いかけ、忍者とオリジナルヒーローの活動やプロデュースに奮闘中!ジャッキー・チェンとTHEイナズマ戦隊が大好き! ヒーローものも仮面ライダー、戦隊、ウルトラマン、アメコミ、何でも好き!!北海道教育大学旭川校幼児教育学専攻卒、元幼稚園教諭。 筑波大学体育専門学群にも科目等履修生として2年間在籍。祭英雄企画(まつりヒーロープロジェクト)代表。 NPO法人I・M・Cイベント事業部 代表。 アクションエンターテイメント&映像制作団体 TAM-Project 副代表。茨城県つくば市在住。1女1男の父。実は妻も双子(の片割れの妹)。家族LOVE!!
この記事の所要時間: 1256

青い方、昌樹です。

先週までの毎週日曜日、楽しみにしていた人も多かったのではないでしょうか?

TBSの日曜劇場『半沢直樹』

先週、最高の最終回で大団円を見せてくれたのはよいけど、
多くの皆様と同じように、今日はもう半沢直樹ないのか…と、半沢直樹ロスに陥ってる僕ですが…。

そんなロスを埋めるべく?先日9/17に発売したばかり!
原作小説の最新刊『半沢直樹 アルルカンと道化師』を読みました!

いや~、なまら面白かった!最高の倍返しだった!!レビューします!!!

その前にまずはおさらいおば…(と思ったら、結構おさらいが長くなってしまったので(汗) すぐに最新刊のレビューを読みたい人は飛ばして読んでくださいね!)

これまでの『半沢直樹』についてのおさらい

2013年のドラマ1は最終回視聴率が平成最高!「倍返し」が流行語大賞にもなって社会現象に!

2004年に発売された銀行員・半沢直樹を主人公にした池井戸潤さんの小説『オレたちバブル入行組』と

2008年に発売された続編『オレたち花のバブル組』

この2冊を原作にして7年前の2013年にドラマ化されたのが、日曜劇場『半沢直樹』の第1シリーズ。

初回視聴率19.4%からドンドンうなぎのぼり!第7〜9話では3話連続で30%超えを記録し、
ついに最終回の第10話では視聴率42.2%という驚きの数字を叩き出し、
堂々の平成最高視聴率ドラマの名声を我が物にしました!

その後、決め台詞「倍返しだ!」がその年の流行語大賞にも輝き一世を風靡!

しかし、最終回で宿敵·大和田に見事倍返しを決めて伝説的な土下座をさせた半沢が、
ラストシーンで中野渡頭取にまさかの子会社への出向を命ぜられるというバッドエンドはいろんな物議を醸しました。
(でもこれ、全くの原作通り。原作ファンはドラマの人気のあまりこのラストが変わってしまうと、
もっと面白い原作3作目の『ロスジェネの逆襲』に繋がらないので、原作通りでよかったと胸をなでおろしたのでした。)

そうそう、実は僕もドラマよりも先に原作小説を読んでいたクチで、
原作的には2012年発売の3作目『ロスジェネの逆襲』が一番面白かったし、

まさにドラマ放送中の2013年に週刊ダイヤモンドで連載中で、2014年に本が発売した4作目『銀翼のイカロス』

もその後読んで、なまら面白く!

この2冊のドラマ化·映像化も必ずやるに違いない!とものすごく待ち望んでいたのだけど…
まさかその後ドラマ第2シリーズの実現まで7年もかかるとは思わずでしたよ。

ついに実現した今年のドラマ2も最終回視聴率は令和最高!完璧な原作のさらに上を超えるなまら面白いドラマでした!

そして満を持して!今年2020年に実現した、上記2冊を原作のドラマ『半沢直樹』第2シリーズ!

コロナ禍で4月スタートのところが7月スタートになったり、
第8話が急遽延期されて生放送特番が挟まったり、
紆余曲折あったけれど、短縮などなく全10話を完走してくれて、
全話平均視聴率24.7%、最終回の視聴率は32.7%と令和最高を記録しました!

原作小説との違いが多々で、原作ファンもドキドキ!

原作の展開を知っていても、原作3『ロスジェネの逆襲』や4『銀翼のイカロス』には全く登場しない
香川照之さん演じる大和田がうまい具合に絡んできて、
「施されたら施し返す、恩返しです!」だの「おしまいDEATH!」だの名言連発で楽しませてくれたり、

これまた原作3、4には全く出てこない上戸彩さん演じる半沢の妻·花ちゃんがいい味だしたり、

原作4にはちょこっと出てくるけど、そこまでがっつり絡まない片岡愛之助さん演じる黒崎が
3にも出てきたり、4にもがっつり絡んだり、とても面白く絶妙にアレンジされていてものすごく楽しめました!

特に驚いたのは最終回直前の第9話ラストシーン

原作では中野渡頭取が帝国航空再建タスクフォースのリーダー・乃原の
銀行合併前の旧Tの不正絡みの脅しに悩みつつも、
自らの進退をかけて全ての真実を白日のもとに晒す決意をして、
半沢に託し、半沢が最後に白井や乃原、箕部と記者会見で対峙し痛快な倍返しをする!

…って感じの流れのはずが、

なんとドラマでは、ついに見つけた箕部を追い詰める決定的な証拠を
中野渡頭取と大和田が、箕部と密室で裏取引して渡してしまい!?

半沢に「担当者をおりてもらう」とか「出ていけ」とか言って
半沢に「3人まとめて1000倍返しだ!」とか言われてしまうブラック頭取になってしまう展開…!

そしてその衝撃の展開後の第10話予告にあった、半沢が辞表を提出する展開も原作にはないぞ…?と
原作ファンもよめない、翻弄する最終回になりそうで 一週間ハラハラドキドキしたものです。

そして迎えた先週末の予測不能の最終回!いや~、なまら面白かった!

大和田も、黒崎も、スパイラルの二人も、笠松や白井大臣まで!?間接的に花ちゃんも?
みんなで箕部を追い詰める証拠集めをバトンつなぎしていく?展開が、
原作に全くないドラマオリジナルの展開で、圧巻で胸熱でシビレました!

最後のシーンが半沢と大和田のやりとりというのも、このドラマならではの感じで、
いい意味で原作とはまた違った世界·作品を創ってくれたこのドラマを象徴していて、なまらよかった!

なまら面白い原作を壊さずに、さらに面白いドラマを作るって半端ない!!凄すぎる!!!

そして半沢のクライマックスの記者会見でのメッセージ

「今、この国は大きな危機に見舞われています。航空業界だけでなく、ありとあらゆる業界が厳しい不況に苦しんでいる。それでも人々は、必死に今を耐え忍び、苦難に負けまいと歯を食いしばり、懸命に日々を過ごしているんです。それは、いつかきっと、この国にまた、誰もが笑顔になれるような明るい未来が来るはずだと信じてるからだ。」

これはコロナ禍の日本中に刺さりまくったね!
なまらいいドラマだった!!ありがとう!!!

しかしもう今週から日曜日の半沢直樹がないのかと思うと…寂しい!
早く続きが見たい!もうすでに半沢直樹が恋しい!!
ってなことで、早速原作小説の最新刊を一気読みしてしまった僕です。

小説最新刊『半沢直樹 アルルカンと道化師』の読書レビュー

前置きがだいぶ長くなってしまいましたが(汗)ここからがいよいよ原作小説最新刊のレビューです!

実はドラマ第2シリーズの続きの話ではなくて、大阪西支店時代の話

そうなのです。前回のドラマの際はまさかのラストに驚愕して、続きどうなるんだ?って
3作目『ロスジェネの逆襲』を読んだ人が多数だったと思いますが、

今回の新作小説の舞台はドラマの続きではなくて、

なんとシリーズ1作目『オレたちバブル入行組』のさらに前の話。
つまりドラマシリーズ的にも第1シリーズのさらに前日譚!

半沢が東京中央銀行大阪西支店に赴任して4か月後の話。

あらすじはというと…

東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとにとある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版社・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とは――。

半沢直樹が絵画に秘められた謎を解く――。江戸川乱歩賞作家・池井戸潤の真骨頂ミステリー!
「やられたら、倍返しだ」。
明かされる真実に胸が熱くなる、シリーズの原点。
大ヒットドラマ「半沢直樹」シリーズ待望の最新刊、ついに登場!

講談社BOOK倶楽部(https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000339124)より引用

というものなのです。

ドラマ1の前半キャラが活躍!でも大和田は?黒崎は?出てくるの??

なのでドラマの第1シリーズの前半で活躍したキャラ達がドンドン出てきます。

主人公はモチロン半沢直樹!仲良しの同期・渡真利(ドラマでは及川光博さんが演じてました!)はモチロンのこと、

ドラマでは元劇団四季の石丸幹二さんが演じていた西大阪支店長・浅野匡も相変わらずのクズっぷりで、
中盤にまた痛快な倍返しをくらう役(時系列的にはまた…というより、これが初の倍返しか?笑)

机バンバンの小木曽や、浅野の腰巾着・副支店長の江島や、ドラマではHey! Say! JUMPの中島 裕翔が演じていた部下・中西も健在!

ではでは、ドラマで大人気の大和田や黒崎は…?というと、残念ながら全く出てきません。

というのも、実はドラマでは前半の大阪西支店時代の話にも少し食い組んできた大和田や黒崎ですが、
原作での登場は、半沢直樹が大阪から東京本部に栄転してからの第2作目からの登場だったので、
元々大阪時代には出会ってすらいないのです…。

なので、ドラマの、特に今回の第2シリーズから見た、ハマった!という新しいファン的にはこれは結構ガッカリポイントかも?

ドラマ2では存在を末梢された?今ネットで話題の?半沢直樹の息子・隆博も登場して活躍!?

そうそう、上戸彩さん演じる半沢の妻・花ちゃんファンには朗報!?
原作では3,4に全く出てこなかった花ちゃんも、今回はそれなりに登場します!

そして、最近ネットで存在を抹消されていたと話題?ドラマ1にはチラッと出て来たのに、
ドラマ2では全く出てこなかった半沢直樹と花の息子・半沢隆博少年も登場!

結構重要なシーンでいい味出しますよ~~!!

でもそう言えば、ドラマの第1シリーズでは幼稚園児だった隆博くんだけど、
今回の小説は前日譚のはずだけど、すでに小学生だったぞ…!?

原作1に出てきた隆博くんも確か小学生だったかな?
逆にドラマ版ではなぜ幼稚園児にしたのだろう?新たな謎が…(笑)

小説ならではの仕掛けや、見事な倍返しも痛快!

そしてこの『アルルカンと道化師』全体を通して、やはり話の展開がすごく巧!さすが池井戸潤さん!!

いくつかの形の「手紙」が鍵を握り、それを半沢と一緒の気持ちになって読者に読ませて謎解きにつながるところなんて
まさに小説本ならではのにくい演出!すごく引き込まれて唸ってしまいました!

帯にある「半沢探偵、絵画の謎に挑む。」という言葉通りに、

半沢直樹最新刊帯

まるで探偵のように足を使って絵画の謎に挑む、謎解きのミステリー要素をすごく巧妙に絡めつつ、

やはり本来の、銀行と言う組織の中での理不尽な上司や、姑息な手段で自分の利益だけを貪ろうとするやつへの
半沢直樹の人として真っ当な道を貫く、正義の倍返し劇は本当に痛快!

そして

「自分のためではなく、他人のために何かをするというのは、金では買えん幸せや。」

「理想のない仕事に、ろくな現実はない」

熱いセリフとメッセージが心にじんわり染みてくる…

半沢直樹の信念と、人間性と、逆転劇は、今回も最高だった!なまら面白かった!!おススメです!

これも映像化なるか…?でもやはり、ドラマ2の続きも見たい!

ドラマ2も大成功をおさめたことだし、この『アルルカンと道化師』も映像化するのか?気になるところではありますが、

なんだか池井戸潤さんは、『下町ロケット』シリーズや『ノーサイド・ゲーム』のように
ドラマ化・映像化ありきでこの小説本を書いたのではなくて、

映像化のことはあまり強く意識しないで、純粋に小説として面白い半沢直樹の話を…という感じで書いた話のように思いました。

もしかしたら、映画化とか、2時間のスペシャルドラマ化とかするかもしれない気もしますが…
大和田や黒崎、そして中野渡頭取さえも出てこないので、ドラマファンにはちょっと物足りない内容になっちゃうかも?

かといって、ドラマ2のように、うまい具合にアレンジして絡ませるのも、時系列的にも難しいような…

ドラマ的にはやはり、最後の半沢VS大和田のその後、半沢が頭取に上り詰めるのか否かの色々をまた見たい気もしますが、
それはやはり原作なしのドラマオリジナルよりは、やっぱ原作ありきで見たい気もします。

著者の池井戸潤さんへメッセージ

池井戸潤さん、今回の小説も最高の半沢直樹でした!

ドラマも盛り上がりすぎたし、黒崎さんが金融庁から国税庁になってしまったり、大和田が銀行を辞めてしまったり、
原作にはない展開も多すぎて、続きの話を期待されるのもプレッシャーで一筋縄にはいかないかもしれませんが、

ファンはやはり『銀翼のイカロス』の続きの話も心待ちにしていますよ!

日本の政府に倍返し決めちゃったら、さらに上に行くにはアメリカ政府か?なーんて、スケールは大きくしなくても、

今回のような素朴な日本の会社同士のM&Aや、絵画に隠されたミステリーなどの題材でも
半沢ワールドはきっと面白くなると思うので、気負わずに、

少し時間がかかってもいいので、ぜひ続きを書いてください!よろしくお願いします!!

 

以上、肉体派と思われがちだけど、意外と読書家!?青い方、昌樹でした!!