ダウン症の息子が産まれて4日後のこと~改めて医師の話を聞きに大学病院へ(2018年6月11日)

ダウン症の息子が産まれて4日後のこと~改めて医師の話を聞きに大学病院へ(2018年6月11日)

今日は僕のヒーロー!ダウン症の息子”U”が産まれた4日後のことを振り返ってみます。

改めて息子と妻との再会。そして医師から直接息子にダウン症の疑いがあることを聞いた時、

どう感じて、その後夫婦でどんなことを話したのか?

もし誰かの、何かの参考になればと綴ります。

【妻と合流して大学病院のNICUへ】

2018年6月11日(月)、午前中に北海道から茨城に飛んで、午後には大学病院で妻と合流!

3日ぶりに再会した妻は、相当疲れきった様子かなあと予想していたけど、

案外元気そうに見えた記憶がある。

(見えただけかもしれないことは否めない。でも、母は強い…と思った。)

 

そしていざ大学病院のNICU へ。

出た!NICU…Neonatal Intensive Care Unitの略で、新生児集中治療室のことだけど、

「ブラックジャックによろしく」とか「コウノドリ」とか、マンガやドラマで見たことあるとこだ!

なーんて、ちょっとミーハーな気分で浮ついたのは、今だから言えるここだけの話(笑)

 

入り口で念入りに手の消毒なんかして(まあ、今となってはコロナ禍でみんな普通にやっていることだけど…)

たくさんの産まれてすぐに治療が必要となっている子ども達の様子を横目で目の当たりにしながら、

その中の一角に息子がすやすや眠っているのを見つけて、

なんだかやっぱりうちの子がどの子よりも一番かわいい!なまらめんこいなあと、

親バカに思った気がする(笑)

【本当にダウン症なのか?セルフチェックしてみる。】

そしてそこですかさず、前日にネットで調べ上げたダウン症児の特徴(一昨日のブログ参照)

「ダウン症とは?」改めて、わかりやすくまとめてみた。

と、我が息子を照らし合わせて、セルフチェックなんぞしてみる。

〇目が離れて吊り上がっている→寝てるからわからないけど、そんなことはない気がする。

〇手相に猿線(ますかけ線)がある→これはないぞ。

〇手足が短い→そうかなあ?そうでもない気がする。

〇手の指の関節が短い(特に小指の関節が1つしかない)→いや、ちゃんと全部の指が第2関節まであって、わりと長いぞ。

〇後頭部が扁平(絶壁)→そうかなあ?そうじゃない気がする

〇耳の奇形(上部が折れ曲がってるor尖っている、耳全体が小さい、
目尻とこめかみのラインより耳が下にある など)→これもそんなことは、全然ないぞ。

しいて言うなら

〇二重まぶた 〇舌が大きい これはその時は寝ててわからなかったけど、

産まれた日の様子を想い出して、当てはまる気がするけど‥‥

 

わずかの時間ながら、我が子を観察し、少しふれあいながらそんな風に思った。

【いざ、担当医の先生の話】

そして個室に案内されて、妻と一緒に息子の担当医の先生の話を聞くことに…

〇呼吸は安定しています

まずは、息子がこの大学病院に転院する直接の原因となった呼吸の不安定さだけど、

だいぶ安定してきて昨日から呼吸の乱れはないので、保育器からも出しているとのこと。

確かにさっき保育器に入ってなかったわ…と言われて気付く(笑)

 

このまま1週間、呼吸に異常が見られなければ、1週間後に退院できるとのこと。

もし何かまた呼吸の乱れが生じたら、そこからまた1週間様子を見るので、

その都度退院が遅れることになるけど、まあ大丈夫そうな気がしますね…とのこと。

まずは明るい情報でジャブか?でもまあ、とりあえずその点はホントよかった。一安心!

〇問題のダウン症の疑いについて

そしていよいよ本題。ダウン症の疑いがあるよ…という話題について。

お母様にはすでにお伝えした通り、お子様に染色体異常、とりわけダウン症の疑いがあります。」

改めて、ズバリ!直接そう聞かされると、ガーン!と気持ちが沈んで目の前が真っ暗になった・・・・

な~んてことは微塵もなかった僕は(毎度、そんな僕ですみません…。)

「はい、すでに聞きました! 例えば具体的にどんな点がその…
ダウン症の疑いの決め手なんですかね?
僕も昨日ネットとかでちょいと調べてみたんですけど、手の猿線とか、関節が短いとか、
なんかそうしたことは、さっき息子を見たところなさそうに思ったんですけど…。」

と、あっけらか~んと聞いてしまった。だって、純粋に疑問だったんですもの。

先生は「顔つきとか、あと耳・・・ですかね?」と言っていた。

さっき息子を見てみて、顔つきも耳も、僕がネットで調べて見た画像ほど、
あからさまにダウン症の特徴があったわけではないように思ったけど、
きっと素人の僕がネットで調べたくらいじゃわからない、
これまで毎日、数百、数千と新生児を見て来たであろう先生だからこそ
わかることがあったんだろうと思った。

ただ、

まだ「ダウン症の疑いがある」というだけで、
本当にダウン症かどうかは「染色体検査をしてみないとハッキリわかりません

とのこと。

〇染色体検査、しますか?しませんか??

「どうしますか?検査をしますか?しませんか?」と聞かれて

「一刻も早くしてください!むしろ検査しないでください…って人もいるんですか?」

とまた純粋な疑問できいてしまった。

 

どうやら、産まれた子どもがダウン症かもしれないということがすぐに受け止めきれない、
そのことをハッキリ確定させたくない…その現実を今はすぐに突きつけられたくない…
というような理由で染色体検査をすぐに希望しない人も少なからずいるのだとか。

なるほど、そういう人もいるのね~。と思いながら、

「大丈夫です。うちはすぐに検査してください!」

と、再度希望した。
そして、すぐ次の日に検査してくれることになった。

ただ、結果が出るのは約2~3週間後なので、
ちょうど1か月検診の時に結果を知らせてもらえるということになった。

〇合併症は今のところまったくありません

そして、もしダウン症の場合、心臓や消化器系に先天性の合併症がある子も多いけど、
うちの息子はそうした合併症は今のところ全くないことも教えてくれた。

純粋によかったなあ…と思った。もしこんな小さいのに心臓の手術とか、なまら大変で可哀そうだもの(泣)

 

ただ、斜視などの目の合併症や白血病や甲状腺障がい、
てんかん、環軸頸椎の形成不全などなどの後天性の合併症が後に出てくる人もいることなんかも
一応伝えてくれた気がする。どっちにしろネットで調べた以上の情報ではなかった気がする。

〇検査の結果が出るまで約1か月間、何かできることはありますか?

「もしかしたらのためにダウン症のことについて学べるおススメの本とかサイトとかありませんか?」

と貪欲に聞くと、こんなものがありますよ…と渡してくれたのがこのパンフレット。

ダウン症のある暮らしパンフ

ざっと目を通して、「この冊子欲しいです!」と言って、

1か月検診の時にもらえることになった。ラッキー!

【医師との話の後に思った事、妻と話したこと】

医師との話を終えて僕が率直に思ったことは、

合併症もなければ、ネットで調べたような決定的な特徴もなかったぞ。
こりゃあ、染色体検査をしてみないことにゃ、本当にダウン症かどうまだかわからんし、
正直、確率的には五分五分でねえか?

はい、この期に及んで、毎度の楽観思考で大変すみません…。

この時のことを妻は
「最初にTちゃんとお兄ちゃんと一緒に、いきなり話を聞かされた時の衝撃が強すぎて、
正直、昌ちゃんともう一度話を聞きにいった時の記憶が全くないのよね」
と振り返る。

 

ただ、この時妻はもう、染色体検査をする前から、もうこの子はダウン症に違いないと確信していたそうだ。

 

そして「まだわからないじゃ~ん!もしかしたら大丈夫じゃね~~??」
みたいな楽観的な僕を腹立たしく思ったみたい?いや~ん、腹立たしい夫でマジごめ~~ん。

 

「でもさ~、もしダウン症だったとしても、そうじゃなかったとしても、
Uくんはあんなにかわいいんだから、どう転んでも俺、きっと大丈夫だよ!
絶対Uくんも、家族も、幸せにする!幸せになる!!
ってか、もうすでにおいら幸せかも~~~(○♡∀♡)
ホントさ~、娘ちゃんと一緒に踊れて今年のYOSAKOIマジ最高だったんだよ~!
来年はUくんも、妻ちゃんも、みんなで一緒に札幌行って、みんなで踊りたいね~~!!」

 

そんな調子の僕に、これまで一人悶々と沈んでいた妻の気持ちが、ちょっとでも晴れてくれていたのだろうか?
それとも、何こんな状況でお気楽に言っちゃってんの?と腹立たしさを募らせていたのだろうか?

あわよくば、前者であることを願いたいけど、こわくていまだきけない…!?

 

かくして、僕は、僕ら家族は、
息子が障がいを持って生まれて来たかもしれないことに
少しずつ現実味を帯びてくることとなったのだ…
(いや、現実味を帯びていたのは妻だけで、僕はまだそうじゃなかったとも言えるかも?)

つづく…